「公的年金」主婦が注意するべきポイントは?

2020年06月02日・年金
「公的年金」主婦が注意するべきポイントは?

目次

    主婦にとって「お金」の問題は非常に身近です。厳密に家計管理をしていなくても食費、光熱費、住居費や子どもの教育費などの支出を管理している方は多いと思います。しかし自分が将来もらえるお金、つまり「年金」について明確に理解している人は少ない印象です。

    夫が会社員の場合、実質的には夫が妻の年金を納めているため、自分が納めている実感が薄くなる傾向があるようです。そのため年金に対してあまり関心が湧かず、どれくらいもらえるのかもはっきりと認識できていないのではないでしょうか。夫に聞いてもなしのつぶて、はっきり分からず、日常の家事や育児に追われ、いつの間にかあやふやに…という方も多いのではないかと思います。

    そこで、女性の平均寿命が90歳に届きそうになっている現在、20年以上の長きに渡って受け取るであろう年金について基本的な内容と実はもらえないパターン、主婦の方が自分で年金を増やす方法をお伝えしたいと思います。

    本来は民間保険やiDeCoといった私的年金、資産運用を複合的に活用することで将来へ対策しますが、基本的なことを理解いただくため、あくまで公的年金のみにフォーカスしてご説明します。

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    1.公的年金とは?

    「公的年金」主婦が注意するべきポイントは?

    年金といっても大きく「公的」「私的」の2種類ありますが、ここでは国の年金「公的年金」について説明します。公的年金は20歳以上60歳未満の全ての人が加入する「国民年金」と会社や役所で働く人が加入する「厚生年金」の2階建ての構造になっています。

    <公的年金制度の全体像>

    公的年金制度の全体像

    国民年金の加入者(被保険者と呼ばれます)は職業等によって3つに分かれています。自営業者や学生は第1号被保険者、会社員や公務員(=厚生年金の加入者でもあり、唯一2階建てで受給できる人たちであり、年金的には恵まれています)は第2号被保険者(以下2号)、主婦は第3号被保険者(以下3号)になります。

    3号は2号に扶養されている配偶者で、保険料の負担も無く10年以上3号の期間があれば65歳の時に老齢基礎年金の受給資格を得ることができます。つまり、主婦歴10年以上あれば良いことになります(もちろんパート等の収入との兼ね合いですが)。しかし、受給資格があったとしてももらえない、または少なくなるケースについて次で見ていきましょう。

    2.受給資格があってももらえない「思わぬ落とし穴」

    「公的年金」主婦が注意するべきポイントは?

    ①60歳を迎える前に夫と死別した

    先ほど60歳まで国民年金は加入できると書きましたが、妻が60歳になる前に夫が死去した場合、子どもの有無に応じてはもらえない場合があります。

    子供がいる場合

    遺族厚生年金に加え、子どもが原則18歳を迎えるまで遺族基礎年金を受給できます。

    子供がいない場合もしくはいても18歳以上である場合

    遺族基礎年金は受け取れません。そのため、子どもが18歳になったばかりの大学生だった場合、まだまだ学費がかかるタイミングにも関わらず預貯金の貯えが少なかったり、十分な資産形成がされていなかったりした場合は窮地に追い込まれてしまう可能性があります。

    ※基礎年金とは、国民年金の受給時の呼称で遺族基礎年金以外に老齢、障害の3種類があります。

    ②離婚を経験した

    離婚した場合も年金受給額は少なくなるイメージがありますが、離婚時には夫婦が厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を分け合える制度が2つあります。

    1つ目は分割請求に際して双方の合意が必要無い3号分割制度というもので、3号である主婦が請求すれば2号である夫の記録を50%ずつ分割できる制度であり、いわば同意無しに一方的に請求することができます。ただし、対象となるのは20084月以降の加入実績です。

    2つ目が話し合いによる合意分割制度で、二人が2号だった共働き夫婦や子どもが産まれる前は正社員で2号だった主婦も二人の厚生年金記録を合計し分割できる制度であり、20084月以前の婚姻期間についても分割できます。

    もちろん、夫の厚生年金の期間が短い場合や賃金が低い場合には分割される年金記録も少なくなります。また、両分割制度共に離婚した日の翌日から2年以内の請求期限があり、婚姻期間中のみが対象となるため、例えば夫が独身時代の厚生年金記録までは分割できません。

    ③夫がリストラされたor自主退職した

    夫がリストラされたり、諸々の要因で自主退職したりした後、再就職もできなかった時には夫は第1号被保険者(以下1号)になります。同時に妻も3号から1号になり年金を支払う必要が生じます。(この際に1号への変更手続きを行う必要があり、もし忘れてしまうと基礎年金が少なくなる可能性もあります)

    つまり、2階建てから1階部分だけの受給となるため、夫が勤め人として人生を全うするより少なくなることは認識しておきましょう。また、心身等の原因もあり、すぐに仕事に就けない場合は夫婦で国民年金保険料の納付免除や猶予といった制も利用できますが、将来的にもらえる年金が少なくなることには十分注意が必要です。ここまでで主婦がもらえる年金に関して、夫に依存している部分が大きいと認識いただけたと思いますので、次に主婦が自力で年金を増やせる方法をお伝えします。

    3.主婦がもらえる年金を増やす方法

    「公的年金」主婦が注意するべきポイントは?

    ①「任意加入制度」を利用して納付額の不足を補う

    20歳を超えても学生時代は未納だった方もいると思いますが、そんな方は60歳から任意加入制度を利用して最大5年間までかつての未納分を補い保険料が納付できます。例えば、任意加入制度に5年間(60~65歳)加入した場合、65歳から15年間で受け取れる年金増加額は納めた保険料総額(992,400円)に対しておよそ1.5倍となり、もらえる年金を増やすことができます。

    <任意加入制度に5年間加入した場合の年金増加額>

    任意加入制度に5年間加入した場合の年金増加額

    ②受給開始を繰下げて受給額を増やす

    老齢年金は65歳で受給開始となりますが、あえて請求せずに66歳以降70歳まで繰下げて受給することができます。繰下げ受給の請求をした時点に応じて最大で42%年金額が増額されます。例えば受給開始年齢を70歳に繰り下げ、その間パート収入や資産運用、iDeCo等の私的年金を組み合わせ、収入を確保することで70歳からの受給額を大きく増やすことが可能です。

    <繰り下げ請求と増額率>

    繰り下げ請求と増額率

    詳細は日本年金機構のホームページにも記載がありますので、ご参考にしてください。

    4.まとめ

    「公的年金」主婦が注意するべきポイントは?

    今回は分かにくい年金を切り口にして、短期的な家計管理だけでなく、中長期の視点で準備・計画することの重要性を説明させていただきました。なかなか夫婦で将来のことについて話す機会が無い、子どものことが優先だし面倒…という意識は大なり小なりどこのご家庭にもあると思います。しかし、主婦の働き方も含めた金融資産形成やお子さんの教育プラン、老後も含めどんな暮らしをしていきたいかまで将来的なプランを少しずつでも夫婦で相談しながら、万が一の時にもお金に困らない家庭を築いていっていただければ幸いです。

    【この記事の著者】

    フォーチュンポケットマガジン編集部

    フォーチュンポケットマガジン編集部

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