加入者自身が運用する「確定拠出年金」とは

2018年11月16日・年金
加入者自身が運用する「確定拠出年金」とは

1.企業型年金と個人型年金の2種類がある

確定拠出年金は、企業または個人が拠出した掛け金を加入者自身が運用方法を選択し、その運用次第で年金や退職金の額が決まる年金です。つまり、厚生年金基金や確定給付企業年金など他の企業年金と異なり、将来の年金額が確定していないため、自ら運用することに慣れていない人にとってはデメリットと捉えることもできます。

企業が掛金を拠出する企業型年金と、自分で掛金を拠出する個人型年金の2種類があります。

確定拠出年金の主なメリットは以下の通りですが、一方、60歳になるまで解約できないというデメリットがあります。

・運用のリスクは負うが年金額の増額が図れる可能性もある、自由な運用ができる
・転職の際に年金原資を転職先の企業などに持ち運びができる(ポータビリティ
・自分の年金資産の残高をいつでも確認できる
・税制面の優遇措置を受けることができる

2.企業型年金

企業年金なしは月額55,000円・企業年金ありは月額27,500円が上限

企業型年金は、確定拠出企業年金規約を定め、厚生労働大臣の承認を受けた企業の60歳未満(規約に定めがあると最高65歳まで可能)の従業員が加入者となります。企業が拠出する掛金は上限が設けられています。企業年金を実施していない企業は、月額55,000円、企業年金を実施している企業は月額27,500円が上限です。

企業は、資産管理機関、運営管理機関と契約し、資産管理、運営管理業務を委託します。運用管理機関は加入者に対して、元本確保型商品を含む3つ以上の運用商品を提供していましたが、2018年5月から、リスク・リターン特性の異なる3つ以上の運用商品を提供するようになります。3ヶ月に1回以上の預け替えの機会提供や個別運用商品等の情報提供が義務付けられています。

3.個人型年金(iDeCo)

自営業者等は月額68,000円・企業年金のない従業員は月額23,000円が上限

個人型年金は、企業の従業員、60歳未満の自営業者・フリーランスの人(国民年金の第1号被保険者)、公務員(国民年金の第2号被保険者)、専業主婦(国民年金の第3号被保険者)が加入対象者です。個人が拠出する毎月の掛金は国民年金基金連合会が管理し、自営業者等は月額68,000円(国民年金基金の掛金と合算)、企業年金がない従業員は月額23,000円が上限です。

これまで掛金は毎月拠出する必要があり、拠出限度額は月単位で決められていましたが、2018年1月から、年単位の拠出限度額内で年1回以上拠出すればよいことになりました。なお、あらかじめ加入する運営管理機関に対して年間計画の届け出が必要です。これにより、月々の拠出額を抑え、賞与時に通常月より多く拠出するなどの柔軟な拠出が可能となります。

国民年金基金連合会の手数料は、加入者や企業型からの移換者は、加入時または移換時に2,777円、毎月の掛金から103円を支払います。その他、運営管理機関と事務委託先金融機関に支払う手数料があります。支払う手数料の金額や支払方法等は、利用する運営管理機関と事務委託先金融機関ごとに異なります。

4.確定拠出年金の制度

①加入期間と給付の種類

企業型年金、個人型年金共に受給要件は同じです。給付の種類には老齢給付金、障害給付金、死亡一時金、脱退一時金があります。老齢給付金および障害給付金は、5年以上20年以下の有期年金(確定年金)ですが、その全部または一部を一時金として受給することもできます。老齢給付金は、加入期間が10年以上の人は60歳から、10年未満の人は加入期間に応じて、以下の通り支給開始年齢が異なります。また、加入者は遅くとも70歳までに受給を開始する必要があります。

加入期間と支給開始年齢
加入期間と支給開始年齢

 

②ポータビリティ

企業型年金の場合、勤続3年以上の加入者が転職した場合、転職先に企業型年金があると、加入者の年金資産を移換することができます。勤続3年未満の加入者は、企業が年金資産の全部または一部を返還するよう規約で定めている場合は、規約で決められた返還資産額が事業主に返還されます。転職先に企業型年金がない場合は、個人型年金の運営管理機関に口座を開設して資産を移換します。6ヶ月以内に移換しない場合は、これまで国民基金連合会に資産が移換されていましたが、2018年5月から、本人の申し出がなくても、本人の口座がある場合は、転職先の企業型確定拠出年金や個人型年金に移換されます。

③税制

掛金は、企業が負担したものは全額損金扱い、個人が負担した掛金は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象です。老齢給付金は、雑所得扱い(公的年金等控除適用)、一時金の場合は、退職所得課税扱いと税制上の優遇措置が受けられます。障害給付金は非課税、死亡一時金は相続税扱いです。

確定拠出年金制度(企業型)の概要
確定拠出年金制度(企業型)の概要

 

確定拠出年金制度(企業型)の概要
確定拠出年金制度(企業型)の概要

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