「えっ!こんなにかかる!?」持ち家派の月々かかる支出

2020年02月06日・ライフプラン

念願の分譲住宅を購入したある家庭。自分たちの城に胸が高鳴る一方、教育費や老後資金を確保していくなかで、住宅ローンを返していけるのかという不安と向き合っています。とはいえ収入はすぐに増えることなどないので、大切なのは家族4人で暮らすためのお金をどのように管理するのか。平均した月額の支出はどれくらいなのでしょうか。そして日々のランニングコストは、どうやって抑えていくべきなのでしょうか。

1.日常生活で抑えられるランニングコスト

これからは住宅ローンを返さなければいけないから、日々節約しよう!と自分自身や家族に言い聞かせても、その緊張感は何か月と続かないもの。日々のランニングコストを抑える工夫が必要です。では具体的に、どのような方法があるのでしょうか。

①流動支出を顕在化する

まず取り組みたいのは、食費や交際費、消耗品費といった「使っただけ増える支出」を見直すこと。いくら使っているのかわからなければ、節約は出来ません。節約をする前提となる作業です。対するのは家賃など、毎月金額が変わらない支出です。これらは毎月、家計簿アプリなので支出を記録して前月と比較していくことが何よりの対策です。とはいえ、夏季はエアコン代がかさむ時期、年末年始は忘年会や新年会による交際費の出費など、季節柄どうしてもかかってくるものは仕方ありません。食費や消耗品費など季節に捉われず出ていく支出を考えることで、管理力が付くようになります。一昔前のように家計簿に直接記載する時代ではなく、今やスマートフォンでレシートを撮ることで簡単に管理することができます。「本当に続くのかな?」という疑いの目を持ってしまいますが、少しずつ始めてみることが大切です。

②「天引き」は節約家計の強い味方

ありふれた考え方ですが、額面給料から手取りに至るまでに税金や社会保険料など様々なお金が引かれています。ここに「天引き」を入れるのも必要な考え方です。天引きというと、せっかく得た給料が減らされてしまうマイナスイメージが強いですが、使うことの出来ないお金は家計管理にとって大切な考え方。特に最近ではiDeCo(個人型確定拠出年金)など、老後資金になる天引きもあります。老後資金は公的年金があるものの、将来的には不安が残るため、補完的な位置づけでiDeCoが設けられています。引かれる金額は自分の家計状況で決められるため、家計の負担になり過ぎない金額に抑えて、かつ残ったお金では老後資金以外に集中するという考え方もあります(もちろん公的年金+iDeCoが老後生活を助ける金額になっていることが前提です)。

2.世帯タイプ別によるランニングコストの違い

支出を顕在化するにあたっては、世帯の形によってランニングコストが異なることを認識しましょう。たとえば家族4人で暮らすときと、夫婦ふたりで暮らすとき、どのような支出内容の違いがあるのでしょうか。

①家族4人で暮らす場合の支出モデルと内訳

インターネットで「4人家族だといくらかかる?」という記事は数多く掲載されています。平均を取ると月額で35万円~40万円ほど。内訳としては食費が6万円~8万円、電気・ガス・水道が2-3万円、教育費やレジャー費が3万-4万円といった具合です。

②夫婦ふたりで暮らす場合の支出モデルと内訳

対する夫婦ふたりの場合の月額支出は平均すると月24万円~27万円ほど。家族4人と夫婦ふたりの違いは教育費の有無だけではないことが、この調査から読み取れます。ただ、夫婦ふたりの場合は食費(家庭での食費)は抑えられても、その分多額の交際費が計上されることが多いもの。食費だけではなく、食費+交際費の合計額で分析することがポイントです。

家族4人の場合も該当しますが、夫婦ふたりは家庭によって生活様式が大きく違うもの。交際費の比重が高い家庭もあれば、外に飲みにはいかないけれど衣類にかけるお金が高い家庭もある。食費を抑えてでも毎週2回はふたりで映画を見にいくという家庭もあります。支出全体に見た食費の割合を示す「エンゲル係数」という良く知られた指標がありますが、家計において比重の高い内訳はそれぞれです。

うちは平均より食費が高いので来月は10,000円減らさなければ!と対策を打つことは大切ですが、その結果不必要なストレスが貯まることは避けたいもの。支出モデルはあくまで参考に、自分たちの基準を設定しながら、「使いすぎ」を抑制していくことが大切です。

さて、節約が見えやすい流動支出と比べて、家賃など変動制の無い支出は節約とは無縁そうなもの。ただ、毎月の賃貸家賃を節約するために、住宅を購入する人は多いです。購入費用の返済のための住宅ローンを管理したら他に支出はないのでは?とする見解もありますが、実は住宅購入のあともランニングコストは残ります。そのひとつが「固定資産税」です。

住宅購入直後の方には、印紙税や登録免許税は印象に残っていても、固定資産税なんて払ったかな?という人も多いはず。固定資産税は購入後、年を越した時に算出した評価額を基準に支払うものです。

3.住宅を持つことによる「固定資産税の課税」

地代家賃に関しては、賃貸物件住まいならば当然にかかる家賃が、家を購入することでかからなくなるのでは、と考えている人も多いです。ただ、この時抜け落ちている視点が「固定資産税」です。

固定資産税とは、毎年1月1日時点で土地や家屋を所有する人が地方税として支払う税金、まさに「不動産の持ち主に課税される税金」です。標準課税率として、行政が算出した固定資産の基準額に1.4%(自治体によって異なる場合あり)が課税されます。その不動産物件を売買するための価格とは繋がっていないので注意しましょう。

固定資産税は、建物(上物)を「小規模宅地の特例」の対象にすることで、課税額を大幅に抑制することができます。住宅用の宅地では1戸あたり200㎡までは、評価額を1/6に軽減されます。それを超えた場合も評価額の1/3になるため、節税策になります。

「税金だから仕方ないんだよね」となりがちですが、せっかく住宅を建てることでランニングコストを抑制しようと思ったのに、固定資産税などの税金が負担になるようでは本末転倒です。税金の仕組みと節税の方法を理解し、税金面でのランニングコストも抑制していくようにしましょう。

以上、家族のタイプによって異なるランニングコストと、顕在化することによるメリットをお伝えしました。住宅購入は当然ながら家賃の削減に繋がりますが、税金面も含めた理解が必要です。そのような「まわりの部分」を理解し、ランニングコストの管理と向き合っていくようにしましょう。

【この記事の著者】

株式会社FP-MYS 工藤 崇

株式会社FP-MYS 工藤 崇

FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。スタートアップとしてシードラウンドまでの資金調達完了済み。拠点は東京都中央区茅場町。

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