2020年、車は買うべきか「借りる」べきか

2020年01月28日・ライフプラン

目次

    結構な頻度で「車のサブスク(リプション)」のCMが流れています。サブスクリプションはスマートフォンで音楽を聞くときの月額制サービス。車を借りる?と疑問に思いますが、実はこのサービスは着実に浸透しています。そもそも旅行で活用するレンタカーとは何が違うのでしょうか。そして大切な、車を買うときと借りるときの、お金の違いについて考えます。数年後には、家族で遠出したいときに「今日はどんな車にする?」という会話が自然なものになるかもしれません。

    1.自家用車にはどれくらいのお金がかかる?

    50代や60代の人と話をするとよく、「今の人は車に乗らなくなった」と言われたことがあると思います。以前、車は郊外の通勤や郊外のスーパーに向かう生活手段であると同時に「ステイタス」でした。社会人になると軽自動車を中古で購入し、家族が3人以上になるとセダンタイプなどのファミリーカーに代え、生活が豊かになると高級車に代える。自家用車を見て、「この人は何歳くらいで、どんな生活なんだろう」と予測することも出来たといわれます。この価値観が「車を持たないライフプランもある」といつ頃から変わったか、は定かではありませんが、少しずつ変わっていったようです。

    とはいえ、ここ数十年間でもっとも価値観の変わった生活スタイルが自家用車です。まず上記の買い替えに対し、燃費の良いコンパクトカーを選ぶ人たちが増加しました。更に時代が進むと、そもそも「車を持つ必要はないんじゃないか」という考えが現れ、必要なときだけ借りるレンタカーという考え方が浸透していきました。一方でなかなか日常生活までレンタカーは波及せず、旅行のときに「わナンバー」に乗る人も多いです。たとえば月に2回レンタカーを借りるとして、どれくらいのお金がかかるのでしょうか。

    2.自家用車とレンタカーのコストパフォーマンス比較

    ①レンタカーの場合

    skyticketという比較サービスによると、2020年1月に東京で1泊2日で借りた場合、4人乗りの軽自動車・コンパクトカーで9,570円、セダンタイプ・ミニバン・SUVで15,000円前後です。月2回借りると30,000円前後です。旅行に活用する前提のため、観光シーズンは各社割高になる傾向があります。

    ②自動車を購入した場合

    一方で自動車を購入する場合。正攻法で軽自動車を買うと約80万円~100万円。乗用車・セダンタイプになると200万円近くが相場となります。80万円を3万で割ると26カ月(2年2カ月)のため、単純に先ほどのレンタカー料金と比較すると、これ以上所有すれば自家用車の方が効率が良いという計算になります。ただこの数字を真に受けてはいけません。

    ③自動車の本体価格に匹敵する「維持費」とは

    自動車を所有するには、さまざまな維持費が必要です。軽自動車の目安で維持費の目安を各項目別に見ていきましょう。

    自賠責保険・任意保険

    まずは自動車にまつわる保険です。自動車には義務化されている自賠責保険(年間目安12,000円~24,000円)、任意保険は年8万円~9万円。「任意」保険といえども、万が一の事故の可能性を考えると、自賠責「のみ」ではいけません。必ず両方セットで加入することをお勧めします。これは車を所有する責任です。

    車検・点検費用

    軽自動車の相場では点検費用は1年あたり15,000円前後。また自動車を所有する際に大きなコストとなるのが「車検代」です。車検代は専門業者に依頼する必要があり、2年に一度5万円前後が必要となります。車検代は車種により、また車の製造年数などによって変化します。

    駐車場代

    もうひとつ自動車を所有する場合のコストとなるのは、「駐車場代」です。自宅が一戸建てなどで自動車を止められるスペースがあり、駐車場代がかからない場合を除き、自宅近くに駐車場を借り自動車を保管する必要があります。分譲マンションの場合も、駐車場代は別途必要となる場合がほとんど。この駐車場代は(一般的に)都市部ほど高く、月額1万円あまりの場合もあれば3万円、4万円に達することも。車のランニングコストでもっとも経費がかかるのは、この駐車場代だという指摘もあります。

    このように、自動車代本体では大きな出費とはならないものの、付帯維持費や駐車場代を含めるとレンタカーとは比べ物にならない経費がかかるのが車を持つということ。実際に車を購入してから、そのランニングコストに驚く人も多いようです。また、ひとつの考え方として自動車の本体価格を抑えるのに中古車を選択する方法もありますが、新車に比べて車検代がかかるうえ、故障などの修理費も大きなものとなります。購入ときにかかる初期投資(イニシャルコスト)と、ランニングコストを両睨みで検討することが大切です。

    3.これからはカーシェアとサブスクの時代?

    さて、最近コインパーキングに「カーシェア」という車が並んでいることに気がつくでしょうか。レンタカー会社も積極的にサービスを導入しています。たとえば「週末のドライブのみ」など期間・用途限定で車を借り、前述の維持費やランニングコストは必要ありません。先に予約されていない限りは、好きな時間に好きな車種を選ぶことが出来ます。レンタカーとの違いは「乗り捨て」が出来ないことですが、自宅近くの遠出や出発地・到着地が同じ旅行・出張ならば問題にはならないでしょう。レンタカー会社のなかには、貸出しする車のほとんどのカーシェア専用にしたという会社もあるようです。

    くわえ最近話題になっているのが、「車のサブスク」です。トヨタ提供の「KINTO」というサービスが注目されています。

    KINTOとカーシェアの比較は、必要なときだけ借りるではなく、基本的に所有を継続すること。基本的に車を所有したいけれど、定期的に車両の買い替えをしたく、維持費を抑えたい利用者向きです。現時点(2020年1月現在)はトヨタの車種に限定されており、月額3万円~4万円程度。個人のほか、法人で車を使うも自社用車として維持費がかかるのを避けたい会社にニーズがあるようです。

    まさに自家用車とカーシェアの中間にある車の所有の仕方といえるでしょうか。今後も車の所有方法は「買うばかりではない」と考える人が増えるという予想がされており、更に定着していくと思われます。

    ファイナンシャルプランナーはよく「人生で高いものは?」という問いを出し、その2番目は自動車購入費が正解といわれます。今後、車は買うべきものから「借りる」ものへ。差信のサービスをも参考にしながら、ライフプランを見直していきましょう。

    【この記事の著者】

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。スタートアップとしてシードラウンドまでの資金調達完了済み。拠点は東京都中央区茅場町。

    LettePla:https://letteplabiz.com/

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