「認可外保育」しか選択肢がない場合は?!家計の考え方と対処法について

2020年02月26日・教育資金
「認可外保育」しか選択肢がない場合は?!家計の考え方と対処法について

目次

    「待機児童問題」。子どもを育てるうえで避けられない大きな課題です。とはいえ、いま住んでいる街の待機児童数が上昇したからといって、急に住まいを変えるなど現実的には難しいもの。自宅購入後のみならず、賃貸とはいっても引越しの費用や、参加しているコミュニティを一から作り直すのはなかなか難しい。たとえば今住んでいる街に「無認可保育園」しかない場合、家計×保育料をどのように考えればいいのでしょうか。

    1.認可保育園と認可外保育園の費用の違いはどれくらいか

    「認可外保育」しか選択肢がない場合は?!家計の考え方と対処法について

    保育園は国が許認可した認可保育園、東京都など自治体が許認可した認証保育園、いずれの許認可をも受けていない認可外保育園に分かれます。国は認可保育所において、利用者の住民税の課税金額(所得割)によって保育料を設定しています。正確には国が直接認可保育園の保育料を徴収しているのではなく、国の助成をもとにこの保育料を「上限」として自治体が金額を自由に設定しています。東京都などは認可保育園の運営のほかに、自治体独自に基準を定めて運営する認証保育園を運営しています。それ以外の補助金を受けず、各保育園で保育料を定めて運営しているのが認可外保育園です。

    平均すると認可保育園の保育料は月額30,000円~55,000円前後、認可外が月額50,000円~70,000円前後です。これは地域や保護者の所得、子どもの年齢などによって変わります。変動差が大きいため、地域によっては認可保育園と認可外保育園の保育料はさほど変わらないところもあります。また、保育を大きな目的とした保育園と、教育を目的とした幼稚園のメリットを合わせた「認定こども園」の新設も増えており、費用も様々です。

    2.住んでいる街に「認可外保育園」しかない場合、家計をどう考えるべきか

    「認可外保育」しか選択肢がない場合は?!家計の考え方と対処法について

    ある街に住むAさん。子どもが3歳になったので、保育園環境の良い街に引っ越すことにしました。その街は以前、深刻な待機児童問題が課題だったものの、認可保育園の増設により緩和されていました。マスメディアにも待機児童問題を解決した自治体として取り上げられました。ところが引っ越すと、最新状況は異なっていました。待機児童問題の解決が呼び水となり近隣には数多くのマンションが売り出され、近隣の認可保育園は総じて定員超えとなっていました。募集年度によって待機児童率が大きく異なる、いわゆる「かくれ待機児童問題」です。

    結果、住んでいる街に認可外保育園しか無い場合。まずは想定していた認可保育園とどれくらいの費用差があるのかを仮算してみましょう。自宅近くの認可外に通うよりも、遠くの認可保育園を選ぶ、という選択肢もあります。一方で多少支出が増えても、毎朝子どもたちを隣町まで連れていき、毎晩迎えにいく時間が無くなるなら、という優先順位で考える家族も多くいます。

    待機児童が社会問題として多く取り上げられたとき、認可保育園の入園が叶わなかった子どもの保護者はまず認可外保育園へ入園し、翌年以降の認可保育園の募集に再度申し込むという動きも活発になりました。認可外保育園に通わず、自宅保育をして認可保育園の再募集に繋げるという動きも見られました。かくれ待機児童問題のように、状況が刻一刻と変わるもの。特に深刻な待機児童に悩まされていたものの、自治体によるテコ入れが効果を生み、翌年の状況が大きく変わったという自治体の話も。それは保護者にとっても同様で、いま現在の状況だけですべてを決めることはないという姿勢も大切です。子どもが1歳や2歳だと、小学校入学までの期間も3-4年と長期間になるもの。時期を見て希望通りの形にするという長期的な視点も同時に持つことが大切です。

    3.保育「無償化」のニュースに乗り遅れている。。という人へ

    「認可外保育」しか選択肢がない場合は?!家計の考え方と対処法について

     

    そういえば「幼児教育・保育の無償化」という話を聞いたのだけど、という人も多いでしょう。2019年(令和元年)の10月から導入されています。今更聞けない無償化のニュース、ここまで説明をした保育料は必要ないものなのでしょうか。

    結論を先に書くと、無償化制度の導入によって各家計の保育料負担は著しく減少するものの、まったくの「ゼロ」になるわけではありません。詳しく見ていきましょう。まず幼稚園、(認可)保育園、認定こども園は3歳~5歳まで無償の対象です。前提として国の証明を受けた「子ども・子育て支援制度」の対象となった保育施設が対象となっており、同制度の対象にならない幼稚園は月額2.57万円まで自己負担になります。0~2歳までは、住民税非課税世帯は無償対象となります。一方で認可外保育園の場合。3~5歳までは月額3.7万円まで無償です。0~2歳までは同じく住民税非課税世帯のみが対象で、月額4.2万円のみが対象です。正確には無償化ではなく、著しい減額という日本語の方が正しい制度です。

    なお、よく誤解されていますが、保護者が園へ直接支払っている通園送迎費、食材料費、行事費などの諸経費は、無償化の対象にはなりません。上記の国が設定した上限費を支払えばいいというものではなく、毎月の活動に即したランニングコストが必要になるので注意しましょう。

    家計管理をするにあたって保育無償化の理解としては、まずは一律(認可も認可外も)保育料を著しく抑えられる点です。ただ、認可外保育園の保育料の高さに保育園は通わず、それまで勤めていた会社への復職を遅らせて自宅保育にしていた世帯であったり、遠方に住んでいた祖母祖父に保育をお願いしたりという世帯が保育園申込に切り替えることも考えられます。それらが合わさって保育園倍率が決まっていきます。いくつかの事情を踏まえて家計への影響がどうなっていくのか、分析するようにしましょう。プラスして自治体が支援策を設定していたり、勤務先が独自の付加策を提供していたりする場合があります。それらを確実に抑えていくようにしましょう。

    4.「保育料以外」で認可外を選ぶという考え方も

    「認可外保育」しか選択肢がない場合は?!家計の考え方と対処法について

    とはいえ最近は、保育料以外で認可外保育園を選ぶ人もいます。保育の方針や最新鋭の施設などによって、敢えて認可外を選ぶようです。例えるならば小学校以降、指導方針の違いに共感して敢えて私立小学校を選ぶ判断に近いと思います。保育園は子どもにとっても貴重な期間で、保育料のみでは判断しきれないもの。さまざまな角度から両親でしっかりと議論し、もちろん子ども自身の意見も聞いて、判断していくようにしましょう。

    今回はまず家計面から見て、認可保育園と認可外保育園に通うときの違いを分析しました。一方で保育園選びは費用だけではなく、さまざまな要因から選択するもの。保育料無償化の最新ニュースも含みながら、家族間で話し合っていくことが大切です。

    【この記事の著者】

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。スタートアップとしてシードラウンドまでの資金調達完了済み。拠点は東京都中央区茅場町。

    LettePla:https://letteplabiz.com/

    当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

    < PR >

    人気のマガジン

    新着マガジン

    < PR >

    個人資産管理の決定版アプリ、
    堂々登場!!

    Fortune Pocket お金に向き合えば、人生は変わる。Fortune Pocket 家計とライフプランを考えるアプリ
    Apple Storeからダウンロード Google Playで手に入れよう

    Android版アプリは旧デザインでのご提供となります。
    年内に新デザインにてリリース予定。

    トップへ