教育費は家計を圧迫?!お得になる教育費の準備の考え方

2019年12月31日・教育資金

目次

    子どもが大きくなって、いよいよ小学校。保育園や幼稚園とは変わる世界に胸が高鳴りつつ、一方で気になるのは教育費です。いったいどれくらいの金額がかかるものなのでしょうか。小学校・中学校は義務教育なので、「それほどお金がかからない」という印象も強いのですが、具体的な金額なしで何と比べてどれほどなのかは気になる部分。今回は義務教育の教育費と、家計に対する影響度を考えます。

    1.「義務教育」にかかるお金

    文部科学省の資料(平成26年度 子どもの学習費調査)より、小学校と中学校にかかる費用を見ていきましょう。学校関連費は教科書代や課外活動費用、修学旅行の費用など。学校外活動費とは塾や習い事などを指します。なお今回は義務教育がテーマのため、公立小学校と公立中学校に限定した資料です。2019年現在、私立の授業料は無償化の対象ではありません。学校関連費や給食費なども公立に比べ割高になり、総額はおよそ5倍-10倍が必要になります。

    義務教育費

    授業料に「0」の数字があるように、現在は授業料無償化が適用されているため、「授業料のみ」だと教育費はかかりません。ただランドセルや課外活動などの費用、塾などの学校外活動費は無償化の対象ではないため、上記の平均額がかかります。公立に通うと想定している場合は、まずこれら授業料以外のお金を確保することが必要です。子どもが生まれたときからライフプランを作成し、教育費を「特化」して貯蓄を進めていく家庭が多いでしょう。

    教育費を節約するという視点から見ると現実的な問題として、授業料のみで教育費を抑えるのは不可能です。子どもがコミュニティのなかで著しい不利を受けてしまうため、教育費無償化は「教育費が軽減された」という認識とすべきです。塾や習い事などの学校外活動費を削ると将来の子どもの選択肢を狭め、また課外活動を削ると子ども同士のコミュニティから外される可能性も生まれてしまうため、何が最低限必要なのかを慎重に見極めていきましょう。上記項目別だと学校外活動費は比較的節約がしやすいもの。両親に余裕がある家庭は、後述する生前贈与の制度などを活用していきましょう。

    2.「学童保育」の利用料は安いが高い倍率

    ところで学校外活動費を抑えたくても、共働きの両親の場合、子どもが小学校のカリキュラムを終えたあとが課題になります。いわゆる放課後、子どもにどこで過ごして貰うかという問題です。鍵を持たせて先に家に帰って貰うという方法もありますが、防犯上とても心配です。そこで利用できる、学童保育の制度について調べてみましょう。

    学童保育とは、保護者が働いていて子どもの面倒を見られないという子どもを預かる施設です。学童クラブ、放課後児童クラブとも呼ばれます。平成29年現在、全国に2万4573施設があり、児童登録数は117万1162人に達します。保育園を卒業した子どもたちがそのままシフトするイメージです。公営の学童保育施設の利用料は安く、月4,000円から6,000円が平均値ですが、なかには月の利用料が10,000円を超える施設もあります。

    問題はその高い倍率です。利用料が安いこともあり、特定地域の学童保育の入園倍率はとても高いものになります。この問題は保育園の待機児童問題と同じ。学童保育施設の増加などで一時的に減少することはあるものの、止むを得ず隣町の学童保育に預けたり、民間の預り施設を利用したり、なかには遠方の両親に引っ越して貰い面倒を見て貰うという選択肢も。このようにいっけん教育費にはカウントされないものの。実は一定の費用が必要になるという内訳の教育費にも考えを及ぶようにしていきましょう。

    3.教育資金贈与を上手に活用する

    ここからは備品について。ランドセルや制服は教育費の本体に比べると数万円と安いですが、入学に向けて一式用意しなければならず、積み重なったときの家計への負担は著しいもの。子どもの体型は数年間で一気に成長するので、常に買い替えを想定しなければならなくもあります。最近はフリマアプリでランドセルなど買い替えの早いツールを揃える家庭も増えてきていますが、制服や教科書などは学校ごとに採用しているものが異なるため、なかなかフリマアプリに適さないもの。地元の人たちがインターネットでやり取りをするサービスも活用できますが、そのためにお金を貯めておく、が一番の準備となるでしょう。

    そこで、両親(子どもから見て祖父母)に購入して貰う人も多いと思いますが、両親にとって贈与税がかからないという税金上のメリットを生み出すことができます。それが教育資金贈与です。

    教育資金贈与は親や祖父母など、直系尊属から最大1,500万円までの教育関連費用が非課税となるもの。ランドセルや制服、塾費用などは含まれます。相続を控える祖父母にとっては、相続時に多額の相続税が取られるよりも、子どもに円滑にお金を引き継ぐことが出来るというメリットがあります。信託銀行などの金融機関に専用の口座を作り、管理することにより対象の贈与として非課税扱いにすることができます。当初は2019年3月までの有限措置でしたが、現在2021年3月まで延長され、その後も延長される可能性も残っています。親に対して相続の話をすることは抵抗がありますが、可愛い孫の教育費のためにお勧めできる制度があると伝え、協力して貰うようにしましょう。もちろん1,500万円いっぱいに使わなければいけないものではなく、100万円以下の贈与にもとても活用できる制度です。

    このように義務教育といえども一定の金額が必要になると同時に、様々な工夫点があります。授業料の無償化のように教育負担を減らしていこうという動きは拡大していることに加え、教育資金贈与などを活用し周辺の費用も上手に管理していきましょう。生活費の管理のなかで教育費用を特化して準備することは大きな負担となりますが、子どものため、できるだけ早めに準備をしていきたいものです。お金の専門家に相談する場合、教育費はできるだけ早めに、が原則。子どもの小さいうちは家計の余裕もなく、他の生活費を節約しながら教育費を確保していく、というのが現実的でしょう。また子どもが2人以上いる場合は合計でいくらかかるかに加え、小学校入学のタイミングなど「毎年どれくらいかかるのか」の分析が大切です。できれば夫婦いっしょに専門家のところを尋ね、夫婦話し合って体制を整えていきたいところです。

    【この記事の著者】

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。スタートアップとしてシードラウンドまでの資金調達完了済み。拠点は東京都中央区茅場町。

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