クレジットカードのリボ払いをする注意点と賢い運用とは?

2019年11月21日・金融

目次

    財布のなかのみならず、今やスマートフォンにもクレジットカードが内蔵される時代。またインターネットを活用したEC決済として、これまでお店に行っていた買い物もクリックひとつで完了するようになりました。50年前どころか、30年前の人から見ても「凄い時代」が来ていると実感します。

    ただ、思わず買い過ぎたときに到来するクレジットカードの支払日。「思ったより支払額が高いな。これを払うとその後のやり繰りが厳しいな」。そんなときに目に留まるのがクレジットカードのリボ払いです。このリボ払い、カード会社がお勧めしている記載をよく目にするのですが、マネープランの観点からはとても危険なものとされています。それは何故でしょうか。

    1.リボ払いが危険といわれる理由

    リボ払いは、その月の支払額を指定し、本来その月に支払うべきだった残金を翌月以降に回す支払方法をいいます。「先送り」という言葉が最も言い得ています。ただ、先送りをした支払元本には更に手数料がかかるため、利息を含めた本来の支払額より多めに支払うこととなります。つまり、元本を分割のうえ返済していたはずが、実際は手数料の返済が多くなっていた。そのために元本残債は減少しないといったデメリットが生じます。

    このようにして負債は積み重なるのに、当面の支払額は自分で指定した、「支払える額」にしかならない。2カ月目以降も「今月もリボ払いでいこう」となり、数カ月経つと「利息が支払えない」となる。これがリボ払いの危険といわれる理由です。

    「では、半年程度の支払計画を経てて、計画的に返済していけばいいのでは?」と考える人も多いと思います。ここで問題となるのが、リボ払いの支払方法である、「定額方式」と「残高スライド方式」です。どのような返済方式かを見ていきましょう。

    ①定額方式と残高スライド方式

    定額方式とは、クレジットカードを使った金額や直前までの返済額に関わらず、毎月の支払額が一定になる返済方法です。毎月の返済は低く抑えられるものの、残高に応じてかかる手数料も減らないため、結果的に支払う手数料が多くなります。よって毎月の支払額のうち元本の割合(元本返済額)が低くなり、支払う期間も伸びるという特徴があります。

    一方の残高スライド方式とは、数カ月ごとに支払額の残高をいくつかのランクに分けます。「この残高なら毎月の支払額は1万円」という具合です。残高に応じて支払額は低くなっていくものの、やはり支払期間は長くなっていくため、定額方式と同じリスクを背負うことになります。

    つまり、一度リボ払いによって先送りをしたときに、残債がそのまま均等になるのではなく、更に手数料がかかるという悪循環に陥りやすいといえます。

    ②リボ払いには高い手数料が隠れている

    リボ払いのもうひとつの特徴は、支払延長分の手数料がかかることです。カード会社によっては、手数料は15%前後になることも。これは、カードローンと変わらない基準です。対象商品の購入当初は「元本+利息」だったものの、ここに手数料が加わり、かつ毎月の支払額は抑えられているために「手数料が隠れている」状況になるため、気がつけば多額の支払をしていることに繋がります。

    カード会社によっては、リボ払いを推奨し、ポイント付与をしている会社もあります。このポイント付与によっていっけん得をした気になるものの、手数料を含めると「本来は支払わなくて良いお金」を支払っていることに気が付きます。

    2.リボ払いの賢い運用方法

    とはいえ、どうしても今月の支払額が不足している場合は止むを得ません。クレジットカードの支払が出来ない場合は、信用情報に記載され、日常生活に影響が現れます。分割払いやリボ払いをしても「返せる」のであれば、返せる方法を取るのが懸命といえるでしょう。そのときに行うべきは、「支払額の顕在化」です。

    リボ払いの怖さは、目前の1-2カ月(残高スライド方式ならば1クール)の支払額は見えているものの、その後までは支払額の変遷がわからない。もしくは手数料の金額は把握できていないということ。返済を始めて数カ月経つと、想定していない手数料を返していた、と後になって気付くことです。そこでライフプラン表をつくり、返済額を明示化するようにします。

    ①リボ払いの賢い運用はライフプランの作成

    今月・来月は(リボ払いを利用することによって)支払ができる。手数料増額によって反動は3カ月後に来るけれど、この時にはボーナスが支給されるから、支払が可能。。。といった具合に、ライフプランを活用したうえで、このタイミングでリボ払いを活用しても大丈夫なのかを判断します。夫婦や家族など、自分以外に判断できる(相談できる)人がいる人は、ここの判断を委ねるのも良いでしょう。実際にリボ払いをしたから!ではトラブルになるものの、この時点で支払っていけるかの判断と、その判断が客観的にものなのかのジャッジはとても大切です。

    もちろん、数カ月間のライフプランを見て、「ここでリボ払いを利用するのはリスクが高い」という判断になることもあるでしょう。その場合は潔くリボ払いを諦め、別の方法で考えるべきです。本当にいま購入しなければいけないのか。その金額(の商品)を購入しなければならないのかを判断するようにしましょう。この理性のある落ち着いた判断があって始めて、リボ払いを使った賢い運用が出来るというもの。きっとどうにかなるから大丈夫!は、リボ払いにとって大敵です。

    ②分割払いとの併用

    この時にお勧めするのが分割払いです。リボ払いと一緒くたに語られることが多いのですが、一般的に分割払いはリボ払いほどの手数料がかからず、また金額の算定は分割が基本とわかりやすい支払方式です。リボ払いありきではなく、一括が難しければまず分割払いを想定して、それでも難しければ。。。という順序立てをお勧めします。カード会社各社によって分割払いの制度が異なる可能性があるので、利用の際は注意事項をしっかり確認しましょう。

    分割払いを利用する際も、注意点は同じです。支払期間のライフプラン表を作成し、本当に分割しても大丈夫なのか確認をすること。当月・来月の支払額を見て、負担を先送りして、後々苦しくなるという状況だけは避けるようにしましょう。

    クレジットカードのリボ払いをするうえでの注意点、賢い運用方法についてお伝えしました。リボ払いは便利なものですが、高いリスクを持ちます。だからこそ、どうしても使わなければいけないときは、ライフプラン作成などで管理力を高め、冷静に活用していくことをお勧めします。一時の購入欲で、返済に苦しまないように、上手に活用していきましょう。

    【この記事の著者】

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。スタートアップとしてシードラウンドまでの資金調達完了済み。拠点は東京都中央区茅場町。

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