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よく仕事で飛行機を使う人が「マイルが貯まったので家族旅行に使おう」と話しているのを聞くと、羨ましくなります。マイルが貯まるのは頻繁に飛行機を利用している人、という印象がありますが、実際のところはどうなのでしょうか。また、一方で近年では格安航空、いわゆるLCCが支持を得ていますが、どちらがお得なのでしょうか。「マイルを貯めて」を深掘りして解説します。
「マイル」とは、マイレージサービスの略称で、航空券に付帯する航空会社のポイントサービスです。通常、マイルとは出発空港から到着空港までの距離を指すため、ポイントはこのマイル(距離)に比例して設定されています。すなわち、東京-大阪間と東京-沖縄間では後者の方がマイルが高くなります。また、マイルが一定数値を超えると航空券の乗車券と引き換えることが出来ます。つまり、マイルを貯めると「無料で飛行機に乗れる」ことになります。
では1回分(往復)で飛行機を使った場合、どのくらいのマイルが貯まるのでしょうか。国内の代表航空会社2社で見てみましょう。
・JAL(日本航空)
〇マイルを特典航空券に交換:6000マイル~(片道)可能
出典:JALホームページ
・ANA(全日空)
〇マイルを特典航空券に交換:5000マイル~(片道)可能
出典:ANAホームページ
航空券購入の最低基準には少し差がありますが、実際は両社とも「4-5回往復の航空券を利用して、片道のマイル航空券を入手できる」という目安となります。1ヶ月に何度も出張する人ならともかく、マイルってなかなか貯まらない…という印象を持ったでしょうか。実はマイルを貯めるには賢い方法があります。
それは、航空会社の発行しているクレジットカードで航空券を購入することです。そうすると上記のマイルはもちろんのこと、追加マイルが付与されます。
実際に航空券を(クレジットで)購入しなくても、カードを作成した「だけ」でマイルが付与されます。安い年会費で作成できるカードも多いので(年会費無料もあります)、まずは1枚作成してみましょう。
検索サイトでよく使う「航空会社+カード」と入力すると、お勧めのカードが表示されます。筆者は仕事上、東京-北海道間を行き来するため北海道の航空会社である「AIRDO」のカードを所持しています。感覚としては、往復3-4回で往復1回分のマイル航空券が購入できる印象です。出張では直前に日程が決まることも多く(通常の航空券は4-5万円と高い)、マイルはとても重宝しています。
同様に東京と九州・沖縄を繋ぐ航空会社「ソラシドエア」でもマイルサービスが設定されています。該当地域をよく移動する、という方は、マイルの対象も特定的なこれらのマイルサービスを利用するのが効率的でしょう。
クレジットカード会社はカード作成の際に大規模なキャンペーンを行っており、ここで「特別マイル」が入手出来ることもあります。上手なタイミングでクレジットカードを作成した結果、往復1-2回の利用で希望のマイル航空券が入手できた!というケースも。マイル系クレジットカードの作成を決めていてキャンペーン開催中であれば、ぜひ良い機会だと思ってカードを申し込んでみましょう。
このカードで日常の買い物をした場合も、マイルが貯まります。食事や日用品の購入、ネットショッピングなどです。近年はコロナの影響も加わり、ネットショッピングの利用が増えていますので、同時にマイルも貯まるクレジットカードを上手に使っていきましょう。
「安価で飛行機に乗る」といえば、格安航空(LCC)があります。LCCは購入する日時や路線、どれくらい前に購入するかによって購入費は大きく変わります。先ほどマイルは3-4回に1度利用可能なペース、とお伝えしましたが、「LCC4回分」と「航空会社3回分+マイル」の累積利用額は同程度、と言えるのではないでしょうか。ただ、LCCは運行する航空路が限定されているため、「そもそもLCCが飛んでいるのか」という前提が必要です。
そもそもLCCは(そのほかの航空会社に比べ)座席感も狭く、無料預入の荷物においても条件があるなど「LCCならではの(安い)特徴」があります。それらホスピタリティの違いを受け入れられるかどうかを前提として、どちらがお得か?を考えるようにしましょう。日常のショッピングやマイル系クレジットカードの上手な活用をすればするほど、マイルを貯めての航空機利用の方がお得になるのではないでしょうか。
ここで注意すべきことは、会社の出張で得たマイルは会社の「資産」となる場合があるということです。当然ながら会社の費用拠出で得たマイルは会社に帰属するため、家族旅行などプライベートで使ってはいけない、というルールが設定されることがあります。これは法律や条例によるものではなく、あくまで各社の規定によるものです。
「そこまでは拘らない」という会社が半数以上だとは思いますが、念のため規則等があれば頭に入れておくようにしましょう。また会社の出張で得たマイルをプライベートで使った場合は、会社で気軽に話さないとか、SNSへの活発な投稿を避けるなどの「人の心」に配慮した方がいいのでは、という声もよく耳にします。少なくとも、マイルを使ってプライベートで活用するのは当然の権利だ、という姿勢は要らぬ「しがらみ」を生んでしまうように思います。
今後の日本においては、ビジネスにおいての「リモート」が急ピッチで浸透する一方で、「やはり大事な階段や契約」には顔を合わせて、という習慣も一定程度残るのでは、といわれています。飛行機が最も短時間で全国間を運ぶ方法として、これからもマイルサービスは存在感を持っていくと考えられますので、クレジットカードのマイル付加キャンペーンなども引き続きチェックしていきましょう。
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